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「平成22年度中小企業の動向」の概要

中小企業庁サイトから転記

http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/110701hakusyo.html

1.「平成22年度中小企業の動向」の概要

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、中小企業は、津波地震による産業基盤の壊滅、工場、店舗の損壊、原子力発電所事故による事業活動の停止等の甚大な被害を受け、取引先の被災による事業の停滞や消費マインドの低下、販売減少等による影響が全国的に波及することになった。 こうした足下の厳しい状況を踏まえ、本書においては、第1部で、最近の中小企業の動向及び震災の中小企業への影響を分析し、第2部で、震災でも改めて認識された我が国の経済社会における中小企業の重要性を示し、第3部で、我が国の経済成長を担う中小企業の復興・発展の方向性を探ることを試みた。

第1部 最近の中小企業の動向

中小企業の業況、資金繰り、雇用など、2010年度の中小企業の動向を示した。

  • 中小企業の業況、生産は、持ち直しの動きが見られていたが、震災の影響により大幅に悪化している。資金繰りも足下で大きく悪化し、完全失業率も高水準で推移している。 また、円高の進行や原油価格の高騰等の先行きへのリスクがある。
  • 中小企業は、震災により、津波地震による産業基盤の壊滅、工場、店舗の損壊、原子力発電所事故による事業活動の停止等の甚大な被害を受け、取引先の被災による事業の停滞や自粛や消費マインドの低下による販売減少の影響等が全国的に波及することになった。

第2部 経済社会を支える中小企業

中小企業は、経済、社会において、どのような役割を担っているのかを再認識するとともに、急速な景気低迷や深刻化する構造的課題の中で、中小企業の良さをどのように維持していくのかを分析。

  • 中小企業は、企業数の99.7%、雇用の約7割を占めている。中小企業は、多くの付加価値を生み出し、サプライチェーンの中核を担うなど、我が国の産業の基盤を支え、生活必需品の供給者や地域コミュニティの中心として、地域の消費や社会を支えている。震災でも、こうした中小企業の重要性が再認識された。
  • 震災により、国内需要の収縮やグローバル競争の激化等の構造的課題が深刻化する中、展望が開けない中小企業も存在することから、中小企業の事業引継ぎ、事業再生、地域密着型金融等により、経済社会を支える中小企業の良さを守り、今後の経済成長につなげていく必要がある。

第3部 経済成長を実現する中小企業

震災による厳しい状況の中で、我が国経済が持続的に成長するための取組として、起業、転業、労働生産性の向上、国外からの事業機会の取り込みの現状と課題について分析。

  • 震災により多くの中小企業が倒産、廃業する中、経済の新陳代謝や雇用の創出のためにも、起業、転業を促進する必要がある。起業、転業を行う際には、資金調達、人材、販売先確保が主な課題となるが、成功するためには、それまでの経験や人脈や販売先の確保等の地に足の着いた取組が重要となる。
  • 人口減少及び少子高齢化に加え、震災後に一層高まったエネルギー供給制約の中で、我が国経済が持続的に成長していくためには、企業の労働生産性を向上させる必要がある。市場開拓や人材育成、技術開発は、IT化、省エネ、自動化、業務工程改革よりも、効果が実感されるまでの時間が比較的長い。このような取組を含め、中小企業が独力で労働生産性を向上させることが難しい場合もあるため、中小企業のニーズを踏まえた効果的な支援を行っていくことが必要である。
  • 震災の影響により、大変厳しい状況が続いている中でも、今後成長が見込まれる国外からの事業機会を取り込んでいくことが必要である。中小企業が国際化に成功するためには、自らの強みと現地市場の嗜好を把握して国際化に取り組む必要がある。 また、国際化に取り組んでいない中小企業でも、国外からの財・サービスの輸入や外国企業や外資系企業との取引、外国人観光客への財・サービスの販売・提供等により、国内にいながら国外からの事業機会を取り込むことも可能である。